Cocoonは、テーマ単体でPV数をカウントし、管理画面に表示する素晴らしい機能を備えています。
私自身、はじめてCocoonを使ったとき、最初からPVカウンターが用意されているのを見て、とても驚いたのを覚えています。(さすが、わいひら氏!)
投稿一覧画面で各記事のPV数が確認できるため、どの記事がよく読まれているのかを一目で把握できるのは大きな魅力です。
SEOを深く追求しないのであれば、Googleアナリティクスなどの複雑なツールを開かなくても、Cocoonだけで十分に状況を判断できます。
しかし、記事数が増えてくると、スクロールしながら一つひとつPV数を確認するのは次第に手間になってきます。
「PVの多い順に並び替えて、サッと現状を確認したい」と思うのは私だけではないはずです。
そこで開発したのが、今回ご紹介するプラグイン「Cocoon PV Sort Enhanced」です。
「Cocoon PV Sort Enhanced」でできること
このプラグインを導入すると、投稿一覧に「PV/日」「PV/週」「PV/月」「PV/全」の項目が追加されます。
これらはすべて昇順・降順での並び替えが可能です。
さらに、記事分析に必要と思われる「更新日」「経過日数」「公開日数」も追加し、多角的な分析に役立てられます。

プラグインのインストール方法
次の手順に従ってインストールを行ってください。
- プラグインをダウンロード:
- プラグインのアップロード:
- インストールと有効化:
機能解説:PV数「並び替え」の活用
追加される各PV項目は、クリックで並び替え(ソート)が可能です。
用途に合わせて使い分けます。
降順(大きい → 小さい)
最初のクリックで、PVの数値が大きいものから順に並べます。
- 表示内容:PV数が多い「人気の高い記事」が上から順に表示されます。
- 活用シーン:サイトの主力記事の把握、現在のトレンド確認、好調な記事の展開(関連情報の追記など)を検討するときに役立ちます。
昇順(小さい → 大きい)
2回目のクリックで、PVの数値が小さいものから順に並べます。
- 表示内容:PVが少ない「あまり読まれていない記事」が上から順に表示されます。
- 活用シーン:「リライトが必要な記事」や「削除・統合を検討すべき記事」を探し出すときに便利です。
「日付」の項目の強化
WordPressの標準的な「日付」表示は、実は少し特殊な仕様になっています。
このプラグインでは、管理をより分かりやすくするために項目を追加しました。
WordPress標準の「日付」の仕組み
- 公開済みの記事:
- 表示されているのは「公開日」です。
- 一度公開すると、記事を編集しても日付は自動では変わりません。
- 下書きの記事:
- 公開前のため、表示されているのは「更新日」です。
- 保存するたびに日付が変わります。
このように標準の「日付」だけでは、公開済みの記事が「いつ最後にメンテナンスされたか」を判断できません。
そこで、以下の3項目を追加しました。
追加される3つの日付項目
- 更新日:
- 記事の最終保存日です。
- 公開済みの記事でも「最後にいつ手を入れたか」が明確になります。
- 経過日数:
- 最後に更新してから今日まで何日経過したかを表示します。
- 例えば「1年以上放置されている記事」などをすぐに見つけられます。
- 公開日数:
- 記事を最初に公開してから今日までの総日数です。
- 長期的に人気を維持している記事や、リライトしても効果が出ていない不人気記事を見つけるのに役立ちます。
まとめ:データに基づいて、記事の状況を効率的に把握する
「PV数」と「経過日数」「公開日数」を見比べることで、次のような効率的な管理が可能になります。
新しく追加された項目は、記事の管理に役立ち、日々のリライト候補を把握する際にもきっとお役に立つことでしょう。
おわりに
初めてCocoonに触れてから、早いものでもう7、8年が経つでしょうか。
当時はSTINGERというテーマを使い、ブログはほとんど書かずに、PHPやCSSをいじって遊んでいた記憶があります。
その後、Cocoonに出会い、圧倒的な完成度に驚き、さらに無料で使えることを知って二度驚かされました。そして、これが個人(わいひら氏)の作品だと知り、三度目の衝撃を受けたのです。
「これほど完成されているなら、自分でテーマをいじるのはもう馬鹿らしい」—そう思わされるほどの出来栄えに、ようやく少しはブログを書くようになったことを、今でもよく覚えています。
そんなCocoonですが、投稿一覧に表示されているPVカウンターが並び替えできない点については、以前から少し不思議に思っていました。
そこで烏滸がましくも、「自分で並び替え機能を追加できないだろうか」と考え、PVデータの保存場所を探してみました。
しかし当時の自分にはそれを特定できず、Cocoonフォーラムで見つけたわずかなヒントを頼りに、投稿一覧をPVで並び替えるスクリプトを書いてみたものの、まったく手応えがありませんでした。
結局そのスクリプトは放置され、気がつけば6年ほどは経っていたと思います。
最近になって、途中で投げ出していた古いスクリプトをAIにデバッグしてもらい、完成まで持っていけた例がいくつかありました。
「このPV並び替えのスクリプトも完成できるのではないか」と再挑戦してみたものの、やはり正確なデータベースの引用方法が分からず苦戦していました。
しかし、kizawa.info様のサイトで、探していたデータベース(MySQL)の参照方法に出会い、ようやくスクリプトの原型を整えることができました。
そのコードをAIにデバッグしてもらい、ようやく完成までこぎ着けました。(AIによる修正で原型はほとんど残っていませんが……このコードは、MySQLから直接数値を取得計算する仕組みのため、オリジナルのPVとアルゴリズム的なズレが出るのではと心配していましたが、結果はほぼ一致しており、安心しました。)
以前であればfunctions.phpに直接コードを追加していたところですが、今ではAIに「プラグイン化してほしい」と頼むだけで、きちんとプラグインとして仕上げてくれます。
そして最近は、サニタイズやエスケープ処理を適切に施し、WordPressの厳しい基準をクリアさせたプラグインが安全だと考えるようになりました。また、国際化対応も行いたかったため、今回のスクリプトもプラグインとして公開することにしました。
(公式プラグインではありませんが、公式に必要なWordPressのプラグインのためのPHPCSやPluginチェックをクリアさせてあります。)
こうして、ほぼ7年越しのプラグインがようやく完成しました。

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