「あん摩マッサージ指圧師は、きつい、つらい、やめとけ」といわれましたが、私はそれなりに楽しく仕事ができました。
ただ安定収入の問題で転職しました。
あん摩マッサージ指圧師の資格を使った転職先に機能訓練指導員があります。
機能訓練指導員への転職をお考えの方、月給はいくらだろうか気になりますよね。
私は、鍼灸師あん摩マッサージ指圧師資格を取得後、3年だけ自宅治療院で働き、その後ヘルパーを1年勤務してから機能訓練指導員になりました。
機能訓練指導員として3つの施設で15年働きました。
これから、あん摩マッサージ指圧師が転職した時の機能訓練指導員の月給について説明してみますね。
機能訓練指導員については次の記事をお読みください。
機能訓練指導員の月給
厚生労働省によると
厚生労働省の調査資料(令和3年)によると、
平均給与額は月額351,230万円のようです。ですがこれには一時金(賞与など)も加算されているようですので、月額296,250円(平均基本給額+平均手当額)でしょうか。
私と知り合いの機能訓練指導員で、月給が30万円に到達している人はいませんでした。(平成30年頃)
私たち仲間のあん摩マッサージ指圧師資格の機能訓練指導員には、厚生労働省が示す月給30万円は高い給与に思えます。
これはどういうことでしょうか?
私たちの給与が平均より低いのか、あるいは一部の給与の高い施設で働く理学療法士、作業療法士たちが平均給与を押し上げているからでしょうか。
18万円~28万円
そこで東京都に限定して求人募集(約50件ほど)から調べたところ、機能訓練指導員(あん摩マッサージ指圧師)の月給は、18万円~28万円に収まるようです。
これだと理解できます。
それにしても、基本的な機能訓練指導員の仕事内容はどの施設でも同じはずですが、施設によってかなりの差があります。
同業種の集まりで話題になりましたが、本当に施設によって給与の差は大きいです。
えっ!と思うくらい低い施設もありました。
えっ!と思うくらい高いのはありませんでしたが…。
これから求人募集を探して機能訓練指導員になるのなら、東京の方ですと最低でも月給26万円以上で働いていただきたいです。
施設で少しでも長く働く気があるのなら、何がなんでも手取り額が20万円以下にならないようにしてください。
※手取り額は、月給より社会保険料、税金などを引いた口座に振り込まれる金額です。ふつうは3万円以上引かれています。
夜勤なしの介護スタッフより給与が安いと落ち込みますよ。
正社員は大事
給与の額面はとても大切ですが、もう一つ大切なのは正社員になることです。
あん摩マッサージ指圧師で個人開業や歩合制で働かれていた方は、正社員の給与という言葉に心が惹かれませんか?
私がそうでした。
年を取ったからなのか、毎日毎月の収入が不安定なのがつらくなりました。
会社員を経験していた私には月給のありがたさがしみじみと…。
機能訓練指導員は施設の必要人員です。
定年退職か自主退職しないかぎり、その職場で正社員として長く働き続けることができます。
福利厚生も大事
職場は福祉施設だからといって、福利厚生がしっかりしていると思わない方がよいです。
社会保険完備は当然ですが、確認は必要です。
退職金制度もあるといいですが…介護業界は長く働く人が少ないのかあまり考慮されていない施設も多いんです。
そこがしっかりしているのが特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)です。
私は3つ施設を移りました。最後に家に近い施設に募集が出たので転職しましたが、退職金制度がありませんでした。
家から近かったから選んだとはいえ、高齢な私が退職金がもらえないことに少し後悔しました。
もし同じ施設で長く働くなら、退職金制度は絶対に必要ですね。
社会保険料の天引きも大事
私はかつてメーカーの会社員でした。
社会保険(社会健康保険、厚生年金)や税金は給与から天引きされていました。
会社を辞めて個人事業種になって初めて、社会保険料(国民年金、国民健康保険)や税金を毎月捻出するつらさが分かりました。
保険料と税金の支払いで貯金分がなくなってしまうんですね。
私には貯金をするために天引きが必要だったようです。
天引きされている年金(基礎年金と厚生年金)は貯蓄です。
老後のために強制的な貯蓄は必要です。
つまり何が言いたいかというと、社会保険完備は必ず確認してください。
ちょっと試算してみる
現在(令和5年)は、国民年金(基礎年金)だけを満額支払った人(40年間支払った人)は、65歳より月に66,250円が支給されています。
ずいぶん少なくなったのですね。
個人事業の人が50歳から会社に再就職して額面25万円で15年働いたとすると、
250,000(月給)×5.481/1,000×15(勤務年数)=20,554円
※もちろん現在での予定額です。
約2万円ほど支給額が増えます。
えっ、そんなに少ないのと思われることでしょう。
本当に少なくなりましたね。
だけど死ぬまで月2万円が加算されるというのは結構、すごいことかもしれません。
あと30年頑張って生きると、720万円相当になります。
人生100年時代に備えましょう。
実際の求人募集で確認
では実際に給与はいくらぐらいなのか、自分の目で確認してみましょう。
キーワードに『機能訓練指導員 あん摩マッサージ』と入れて検索してください。
結果が多すぎたら勤務地も入れてください。
気になる募集は、クリックして詳細を確認してください。
より詳細は『応募する』をクリックして掲載元で確認してください。
登録は必要ないので次の項目は必ずチェックしてください。
募集要項の詳細は、機能訓練指導員についての勉強になりますのでよく読んでください。
運よくこれだ!と見つかればぜひ、掲載元に登録して応募してください。
補足説明
募集要項で例えば、23万円~26万円など幅があるのは別途、特別手当がつくことがあるからです。
自分がどの手当てに該当するのかは、実際に聞いてみないとわからないかもしれません。
応募資格に複数(あん摩マッサージ指圧師、理学療法士、作業療法士、柔道整復師…)ある場合は資格別に資格手当の金額が異なることもあります。
また、あん摩マッサージ指圧師だけで募集している施設は、たいてい前任者もあん摩マッサージ指圧師です。引継ぎが楽になります。
賞与は年2回と書かれていることが多くありますが、特養と老健以外は額面に過度な期待しない方がよいです。状況によって支給されないことも普通にあります。
最後に、給与が高いから忙しいことはありません。むしろ安い方が忙しいと疑ってください。
機能訓練指導員になる時期
あん摩マッサージ指圧師が機能訓練指導員になるのは、いつ頃が良いのでしょうか?
もちろんいい条件の求人募集が見つかればすぐに応募すべきでしょう。
ですので次は私個人の考えとご理解ください。
若くしてあん摩マッサージ指圧師になられた方が、若くして機能訓練指導員への就職を考えることは賛成できません。
他でも話しましたが、機能訓練指導員にあん摩マッサージ指圧師の技術は全く必要がないからです。
福祉業界で高い給料を目指せる資格でしたら、理学療法士の方が圧倒的に有利です。
最初から理学療法士になっておけばよかったとすごく後悔します。
医療福祉業界で理学療法士は稼げますが、機能訓練指導員としてのあん摩マッサージ指圧師は稼げません。
ですから、もしあん摩マッサージ指圧師が機能訓練指導員になることを考えるとしたら、40歳半ばから50歳前半ごろが適当なのではないでしょうか。
機能訓練指導員の募集は年齢制限についてはかなり高く、中高年でも多くの施設に応募できます。
ですがもしも若い方が、よい治療院に巡り合えなかったり、介護に興味を持ってしまったなら機能訓練指導員を考えるのもよいのかもしれません。
ですがその時は手取り給与が20万円以下は絶対に妥協しないでください。
求人サイトへの登録
もっと転職までのサポートが必要なら、求人サイトへの登録をお勧めします。
クリックジョブ介護は多くの機能訓練指導員の案件を扱っています。
※あん摩マッサージ指圧師は、最初の質問で「その他・資格なし」を選んで大丈夫です。
おわりに
あん摩マッサージ指圧師で機能訓練指導員への転職に興味をお持ちの方はぜひ、参考にしていただけると幸いです。
手技治療を止めて機能訓練指導員に転職した私ですが、その時にあん摩マッサージ指圧師の資格があってよかったなぁと思うこともありました。
機能訓練指導員が嫌になったら、また自宅で治療院をすればよいかと心に余裕が持てていました。
この資格の最大の強みは独立開業権です。そして開業するのに設備投資がほとんどいらないことですね。
一部屋用意出来たら、すぐに看板を出して治療院を開業できるのはすごいことです。定年もありません。
今は引っ越して部屋を治療室に使えませんが、のんびりの治療院もよかったなぁと思い出す今日この頃です。
それではまた、
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