ブログを運営していると、毎日のように届くのがコメントスパムです。
「一体、誰が、何のために?」と不思議に思いますよね。
実は、これらは単なる迷惑行為ではなく、その背後にはスパマー(発信者)が得る明確な「利益」が存在します。
つまり、コメントスパムは一種の「ビジネス」として組織的に行われているのです。
なぜ彼らが執拗にコメントを送ってくるのか、その6つの目的と具体的な手口を説明します。
1. 検索順位を上げるため(ブラックハットSEO)
【目的】自分のサイトへの「被リンク」を増やし、検索エンジンの順位を不正に上げることです。
【手口】コメント欄に自分のサイトURLを貼り付けます。
現在のWordPress等では、リンクに「nofollow属性(SEO評価を渡さない設定)」が自動付与されるため、スパマー側にSEO効果はほぼありません。
しかし、放置すると「管理されていないサイト」とGoogleに判断され、あなたのサイト自体の評価が下がるリスクがあります。
2. 情報を盗むため(フィッシング詐欺)
【目的】偽のサイトに誘導し、クレジットカード番号やログイン情報を盗み出す、非常に悪質な目的です。
【手口】銀行やSNSを装い、緊急性を煽る文面でリンクを踏ませようとします。
「お客様の口座で不審なログインがありました。下記リンクから本人確認をお願いします。→ https://secure-bank-login.info/verify」
もし情報を入力してしまうと、アカウントの乗っ取りやカードの不正利用といった深刻な被害に遭う可能性があります。
3. PCを乗っ取るため(マルウェア感染)
【目的】リンクを通じてウイルス(マルウェア)に感染させ、デバイスを遠隔操作したり、情報を抜き取ったりすることです。
【手口】親切なアドバイスを装い、便利なツールに見せかけてウイルスをダウンロードさせます。
「PCの動作が重いなら、この無料ツールがおすすめ!私はこれで改善しました。→ https://fast-pc-optimizer.link/download」
4. 広告収入を得るため(アフィリエイト)
【目的】自分のサイトに人を呼び込み、そこに貼ってある広告をクリックさせて報酬を得ることが狙いです。
【手口】好奇心をくすぐる体験談などでリンクへ誘います。
「節約術を探していたら、数百円で済むすごい裏技を見つけました!詳細は私のブログで。→ https://smart-budget-tips.net/...」
誘導先のサイトは中身が薄く、広告だらけであることがほとんどです。直接的な実害は少ないですが、読者に不快感を与え、ブログの信頼を損ねてしまいます。
5. スパムボットの精度チェック
【目的】開発した自動投稿プログラム(ボット)が、正常に動作するかをテストしています。
【手口】コメントには、以下のような特徴があります。
これらは「このサイトの防御(セキュリティ)を突破できるか?」を試している段階であり、放置すると後の大量スパムにつながる恐れがあります。
6. 嫌がらせ・サイト荒らし(愉快犯)
【目的】特定の運営者をターゲットに、精神的な攻撃を与えて混乱を楽しむ行為です。
【手口】「この記事はゴミだ」「やめてしまえ」といった暴言を連投します。
これにより運営者がストレスを感じ、ブログ閉鎖に追い込まれるケースも少なくありません。
まとめ:スパムの裏には「利益」がある
一見無意味に見えるコメントスパムも、整理すると以下のような構造が見えてきます。
| 動機 | 得られる利益 | 主なリスク |
| SEO目的 | 検索順位向上(狙い) | 自サイトの評価低下 |
| フィッシング | 個人情報の盗難 | 乗っ取り・金銭被害 |
| マルウェア | デバイスの乗っ取り | 情報流出・中継役 |
| 広告収入 | クリック報酬 | 読者の不信感と離脱 |
| テスト | ボットの性能確認 | 将来的な大量攻撃 |
| 嫌がらせ | 犯人の満足感 | 運営意欲の低下 |
スパムは「ビジネス」として自動化されているため、手動で削除するだけではとても間に合いません。
「なぜこんなのが来るの?」と、その目的と手口を理解することで、reCAPTCHAやスパム対策プラグイン(Akismetなど)を使った防御の重要性が見えてくるはずです。
☝🏼大切な自身のブログサイトを守るために、ぜひスパム対策を取り入れてみてくださいね。
おわりに
そもそも、コメントスパム自体がなくなれば、これほど楽なことはありません。
毎日届く大量のスパムを調べてみると、特定のIPアドレスやプロバイダーが関与しているケースも多々あります。発信元がある程度、特定できているにもかかわらず、抜本的な制裁が加えられない現状には、強い矛盾を感じざるを得ません。
ネットの世界では、こうした理不尽を一体いつまで受け入れ続けなければならないのでしょうか。
さらに、これまでスパム対策の決定版とされてきたreCAPTCHAも、現在は無料枠が大幅に縮小(月10,000回まで)されています。通常の個人運営なら十分な数ですが、もし複数のサイトを執拗な攻撃のターゲットにされれば、無料の範囲では守りきれなくなる懸念も拭えません。
かつてPCウイルスが猛威を振るっていた頃、高価なセキュリティソフトの導入が当たり前な風潮がありました。当時はその費用負担の大きさから、『実はソフト会社がウイルスを流しているのではないか』という皮肉めいた噂が流れたほどです。
スパムを送る側と、それを防ぐサービスを提供する側。この両者の間で利益が循環し、利用者だけがコストや手間の負担を強いられる。
こうした歪んだ構造が、一日も早く解消されることを願ってやみません。



コメント