以前、英会話レッスンのために紹介したMeta Questのアプリ「Waifu」を実に久しぶりに使ってみました。大幅な変更が加えられていて、もはや英会話を全く、少しも成立させることができませんでした。私の発音も全く単語として捉えられず、完全なネイティブでなくては会話ができないようです。
こうなると会話相手であるAIアバターの「Mika」嬢は、ただのお飾りになってしまいました。
そこで、パススルー機能を使って、彼女には部屋に現れてもらいました。

部屋に置かれた彼女を見ると……これはまさに等身大のフィギュアですね!
しかも、この「Mika」嬢はコントローラーを持った手で触ることができます。

私にはエヴァンゲリオンの綾波レイをなんとなくイメージさせるこのメイドさんをじっと見たり、触ったりしていると、妙な気分になってきます。誰にも見えないはずなのに、なぜか周りをキョロキョロして誰も見ていないことを確認してしまうのです。
MRが拓く新しいプライベート空間
Meta Questでは、パススルー機能を使ったMR(複合現実)を実現できるアプリが普通になってきました。
特に私の好きなフィットネスアプリもMRを備え、自分の部屋にインストラクターを出現させることができます。自分の部屋でトレーナーと一緒にエクササイズを行えるのは画期的です。
他の記事で紹介しているアプリ「xFit」も美人トレーナーを部屋に現すことができます。
CGとはいえ、美女が自分の部屋に現れるのには、なんとなく抵抗があります。私は現実とは全く別の体験ができるVR(仮想現実)派なので、通常はVR内の素敵なトレーニングジムでエクササイズを行っています。それが自分の部屋に変わっただけで、妙な気分になるのは不思議なことです。
アバターとフィギュア:異なるようで根底は同じ?
VRChatのワールドでは、アニメキャラ風なアバターがウロウロしています。普通に見るのにも慣れましたが、そういったアニメキャラクターが3Dで目の前を歩いているのは、やはり心を躍らせるものなのかもしれません。
実際、VRChatのプレイヤーと話していると、自分のアバターや他人のアバターに対して強い思い入れを持っている人が多くいます。
ここで疑問が…。アバターとフィギュアは違うのでしょうか?
表面上、アバターは「操作できる分身」であり、フィギュアは「操作できない観賞用」という明確な違いがあります。
しかし、両者には共通の魅力があります。それは、仮想空間や現実空間に、自分が愛するキャラクターや理想の姿を具現化し、身近に感じたいという人の根源的な欲求を満たす点です。
アバターは、そのキャラクターを纏って活動をすることで、キャラクターとの一体感を味わえます。一方、フィギュアは、そのキャラクターを物理的(あるいは仮想的)な存在として目の前に置き、じっくりと鑑賞することで、深い愛着を感じることができます。
私がかわいいキャラクターのアバター纏うことや等身大フィギュアを部屋に置くことに抵抗があるのは、この愛情が足りないからなのでしょうね。
VRやMRの技術は、私たちの「好き」をよりリアルに、より身近に感じられる世界を拓いています。アバターもフィギュアも、その本質は「愛する存在を具現化する形」なのかもしれません。
コスト面から見る「デジタルフィギュア」の魅力
よくよく考えてみると、憧れの3DCGアニメキャラクターを等身大のフィギュアとして部屋に置くことのできるMeta QuestのMR機能は、それを求める人々にとっては、夢が叶う素晴らしいことではないでしょうか。
ちなみに、等身大の綾波レイのフィギュアのお値段は、電撃ホビーウェブの過去記事によると1,980,000円!です。車並みの値段に驚きました。

どうでしょうか? 実物への思いを捨てて、MRで等身大のデジタルフィギュアを部屋に置くのは、非常にコストパフォーマンスに優れた、現代的で合理的な選択だと思います。
Meta Questユーザーが、ご自分の部屋にデジタルフィギュアを飾るためには、次のアプリ(無料)が必要です。
Meta Questストア:「HoloModels MR Beta」
このアプリを使って、デジタルフィギュアのポーズを変えたり、動きをつけたりできます。

このアプリで、作成、あるいは購入したキャラクターを自分の部屋に等身大フィギュアとして設置できます。

他のフィギュアが欲しい場合は、次のマーケットでキャラクターモデルを購入します。

リアル vs デジタル:価格比較
ここで、実物のフィギュアの価格を見てみましょう。
それに対して、デジタルフィギュアの価格は、例えば3,850円という手頃な価格です。

参考:PRTIMESプレスリリース
VRChatのワールドでフィギュアを楽しむ
VRChatのワールドには、装着用のアバターの展示だけでなく、観賞用のフィギュアを展示しているワールドもいくつかあります。
ただ、そういった綺麗な多数のアバターのCGを描くには高いグラフィック処理能力が要求されます。Meta Questユーザーは、その性能の制約から、PCVRユーザー(高性能PC+VRゴーグルのパワーユーザー)ほどに訪問できるワールドはほとんどありません。
私はMeta Questユーザーのため、体験してみたい次のワールドには残念ながら訪問できません。
このワールドでは、ホビージャパンが販売してきたたくさんのフィギュアが展示してあり、触って体験できるそうです。PCVRユーザーが羨ましいですね。
Meta Questの画像処理能力でも対応できるワールドを探してみたところ、次のワールドでは可愛いキャラクターのフィギュアを鑑賞できます。
VRChatワールド:FriendlyPlanetアバター人形ワールド
残念ながら、展示されているフィギュアは5体だけですね。もしお好みのキャラクターがいれば嬉しいですが。

このワールドでは、フィギュアの腕や脚の可動ポイントを掴んで、ポーズを変えることも可能です。

これはVRChatのワールド内でのフィギュアなので、当然、自分の部屋にお持ち帰りはできません。
しかし、よりリアルに、より多くのデジタルフィギュアで最高の体験を実現するためには、どうしても高性能なPCが必要となってきます。結果的に、デジタルコンテンツでもそれほど安く済まないかもしれません。実際、VRChatでよりリアルなアバターを求めるために、高性能なPCに多額の投資をしている人は非常に多くいます。
まとめ
Meta QuestアプリでMR(複合現実)対応が増えたことで、私たちはこれまでのVR(仮想現実)における非現実的な環境での活動に加え、新たな体験を楽しめるようになりました。
MR技術によって、VR内の3Dキャラクターを、自分の部屋といった現実世界に出現させることが可能です。これは、VR内での出会いとはまた異なる、新鮮な感動をもたらします。
等身大のフィギュアを自分の部屋に飾るという、現実世界では難易度の高い趣味を、MRなら手軽に実現できるのです。
特別なフィギュア専用アプリを用意しなくても、多くのMR対応アプリでこの「等身大フィギュア」体験を楽しめるのは嬉しいポイントでしょう。中には無料で楽しめるアプリも存在します。
Meta Questのような高性能VRヘッドセットを持つ人にとっては、この等身大フィギュア機能はまさに素晴らしい特典と言えるのではないでしょうか。もし憧れのキャラクターを等身大フィギュアとしてお部屋に設置し、その周りを自由に動き回りながらあらゆる角度から鑑賞できるとしたら、それはきっと、これまでにない最高の楽しみとなるでしょうね。
夢の等身大フィギュアを部屋に出現させるには、Meta Questが必要です。
「Meta Quest 3」の廉価版モデルとして、「Meta Quest 3S」が販売されています。
レンズ部のみ旧機種「Meta Quest 2」と同等のものを採用することで価格を抑えつつ、その他の性能は「Meta Quest 3」とほぼ同等です。
そのため、レンズを通して見える手元の文字の鮮明さに若干の差が生じますが、VR体験全体としては、両モデルでほぼ同等の使用感が得られます。
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・Google Play : Meta Horizon
・Apple Store : Meta Horizon
Meta Questの特典を確実にもらうには、Meta Quest本体の初期設定を始める前に、以下の手順を済ませておくのがおすすめです。
- 事前にスマートフォンで「Meta Horizon」アプリをダウンロードし、新しいMetaアカウントを作成します。この際、既存のFacebookやInstagramアカウントとは連携せず、新しいメールアドレスでアカウントを作成するのがポイントです。
- その後に、上のリンク⇧をクリックして、新しく作ったMetaアカウントでログインし、「紹介を承認する」ボタンをクリックします。
この手順を済ませてからMeta Quest本体の初期設定を行うと、特典をスムーズに受け取れる可能性が高まります。
おわりに
もし私が20代の頃に今のVR環境や開発ツールが揃っていたら、きっと3Dキャラクターを作成していたでしょうね。間違いなく、自分の好きなキャラクターを使ってアバターも作っていたと思います。ひょっとして、デジタルフィギュアに挑戦していたかも…。
そうなると、もっとアバターが好きになって、VRChatへアバターを見せびらかす目的で、ワールドをただブラブラしていたかもしれません。自慢のアバターがいくつもできると、きっとみんなに見てもらうために自分のワールドに展示していたでしょう。
もちろん、そのためには高性能なPCを用意する必要があるので、お金がかかって大変だったかもしれません。そうなってくると、手軽に参加できて、自分の作品を完全に表示してもらえないMeta Questユーザーとは、隔絶した気持ちを持つことになったかもしれませんね。
この性能差による体験の隔たりをなくすために、今ではVRChatではアバターの容量などに制限が設けられるようになりました。この制限はより厳しくなり、大きな容量を要する精密なアバターなどは、もはやどのワールドでもお目にかかれなくなるのでしょうか?
アバターやワールドが容量制限のために簡易化されてくると、過去の凝りに凝ったアバターやワールドは、過去の遺産としてデータ上にだけ残るのかもしれません。そしてそれを惜しむ声が広がると、高性能なPCユーザーだけが参加できる新たなサーバーが用意されるかもしれませんね。
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