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【検証】メタクエスト vs PCモニター 仕事にどっちが向いてる?

メタバース

VR空間に、何枚ものモニターを浮かべて作業するなんて、夢のような話ですよね。

メタクエストのVR空間内のモニターは、本当にPCモニターの代わりになるのでしょうか?

ひょっとして、メタクエストだけで、PC一式の代わりになるのでしょうか?

メタクエストのホーム画面

VRの世界で全てのPC作業が行えるかもしれないと考えると、夢が広がりますよね。

メタクエストは、VR空間での活動という選択肢を与えてくれます。そこでは非常に多くの可能性が広がっています。

私もメタクエストを購入する前に、次のようなことを期待していました。

  • メタクエストは、ノート型PCの代わりになる?
  • メタクエストは、PCモニターの代わりになる?
  • メタクエストは、プロジェクターの代わりになる?

実際にメタクエストを使って、私なりに検証しましたので、結果を記事にまとめました。

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メタクエストは、ノート型PCの代わりになる?

ネットブラウザー利用が中心の現代ワークスタイルにおいて、Chromebookのようなネットブラウザー特化OSを搭載した低価格帯のノート型PCも販売されています。

CPUとOSを搭載したメタクエストは、PC接続不要で仮想デスクトップ環境を構築し、単体でのネットサーフィンを可能にします。

メタクエストは、VR空間での仮想モニターによる拡張性と、没入感というノート型PCでは実現できない利点を備えています。

バッテリー搭載のメタクエストは、カフェなど外出先でも使用可能です。(まだ、カフェで使うには勇気がいりますが…)

果たして、メタクエストはノート型PCの代わりになるのでしょうか?

しかし、メタクエストでノート型PCと同じような作業をするには、現状ではいくつかの課題も存在します。

大きな課題としては、1.「画面解像度」、2.「文字入力」、3.「装着感」、4.「バッテリー駆動時間」などが挙げられます。

1. 「画面解像度」について

メタクエストのスペック表を見ると以下のようです。

スペック表Meta Quest 2Meta Quest 3Meta Quest 3S
解像度1832×19202,064×2,2081832×1920
リフレッシュレート72Hz、90Hz、120Hz72Hz、80Hz、90Hz、120Hz72Hz、90Hz、120Hz
RAM6GB8GB6GB

4Kの解像度には、まだまだ届きませんが、フルHD以上の解像度です。

通常のPCモニターであれば十分な解像度ですが、メタクエストの場合のVR内の視界に広がる世界が全てこの解像度の中に描かれます。複数枚の大きな仮想モニターを表示するのであれば鮮明さが失われるのは仕方ありません。

また、メタクエストのCPUが如何にVRの描写能力に優れていても、GPU搭載の高性能PCではありません。VR描写負荷が高くなると、文字のちらつきやゆがみが発生します。

メタクエストのブラウザーで長時間ネット閲覧を行うと、ノートPCに比べて目の疲れが顕著に感じられます。

僅かであっても文字のちらつきは目の疲れに直結するようです。

2. 「文字入力」について

仮想デスクトップ(ホーム画面)での最大の課題は、快適な文字入力です。

仮想キーボードとハンドトラッキング

メタクエストのホーム画面では、仮想キーボードが用意されています。

このキーボードへの入力は、コントローラーのビームで操作するポインターか、ハンドトラッキングで指を直接使って行います。

この文字入力作業は、リアルでのキーボード入力に比べて、遥かに大変です。

仮想キーボードでの文字入力は、物理的なキーボードに比べて入力速度が遅く、疲労感が高いため、長時間の作業には不向きです。

このブログ記事を書くのに挑戦しましたが、10分でギブアップです。

また、仮想キーボードは日本語変換に対応していますが、[全角/半角]切替に複数の操作が必要なため、文字入力の途中でいちいち操作を切り替えるのが面倒です。

ハンドトラッキングの性能は日々向上しており、近い将来、仮想キーボードが快適に使えるようになることが期待されます。

メタクエストは、この仮想キーボードを主要な入力手段として位置づけているようです。

実際なところ、仮想キーボードを実際の業務で活用するには、入力速度が遅く、誤認識が多いなどの問題があり、まだ実用的ではありません。

そこで仮想キーボードでなく、代わりに外付けキーボード(Bluetoothキーボード、USBキーボード)を使うことが考えられます。

外付けキーボード

メタクエストに普段使いのBluetooth(あるいは、USB)キーボードを接続することができます

しかし、ヘッドマウントディスプレイであるメタクエストを着けたままでは、キーボードを見ることができません。

そこでパススルー機能を使ったMRが必要なのですが、モノクロ映像のMeta Quest 2では、キーボードのキーボタンの文字がほとんど識別できません

一方、Meta Quest 3、Meta Quest 3Sはカラー映像に対応しているため、キーボードの文字がクリアに見え、パススルー使用時にBluetoothキーボードを快適に使用できます。

😖しかし!外付けキーボードでは、日本語の入力ができない

メタクエストのシステム設定では、JIS配列のキーボードに対応しておらず、日本語入力システム(IMEなど)も搭載されていないため、現時点では外付けキーボードを用いた日本語入力ができません。

IMEやGoogle日本語入力といった外部の入力システムを強引にインストールすることは可能かもしれませんが、センサー類の塊であるメタクエストに、Androidベースであっても外部のドライバーを導入することは、かなり不安です。

Linuxのように自由度の高いシステムと異なり、メタクエストは比較的閉じた環境で最適化されており、安易なカスタマイズは予期せぬトラブルを引き起こす可能性があるため、慎重な対応が必要でしょう。

3.「装着感」について

重たいヘッドセットを装着したまま長時間同じ姿勢での作業は、個人差がありますが、身体的負担が懸念されます。

これは本当に個人差なのですが、私の場合は20分間以上の同じ姿勢での作業は、顔が痛くて続けられません。

一応、クッション等に工夫はしてありますが…

4. 「バッテリー駆動時間」について

バッテリー駆動時間が短いのは、長時間のPC作業を行う人にとっては大きな問題です。

長時間の作業には追加バッテリーも使用できますが、ヘッドセットが重くなることで首などへの身体的負担も心配です。

私の場合、2時間の映画視聴でバッテリー残量が15%まで減少しました。仮想モニターを多く使った2時間以上のPC作業は難しいと感じています。

MRモードを利用したPC作業は、バッテリー消費がさらに加速し、より短い時間でバッテリーが切れてしまうため、いずれにしろ長時間の作業には不向きです。

USB充電ケーブルを繋いだままの作業もできますが、せっかくのメタクエストの自由度が失われてしまいます。

結果:ノート型PCの代わりは難しい

結果的に、メタクエスト単体では、ノート型PCのような快適なネットサーフィン作業を行うことはできません。

メタクエストは、PCモニターの代わりになる?

PCの画面をメタクエストにキャストすることで、メタクエストのVR空間にPC画面を仮想ディスプレイとして表示できます。

この場合、メタクエストがPCモニターの役割を担うことになります。

これにより、仮想空間内でPCの画面を大画面で表示できるというメリットがありますが、一方で、メタクエスト自体の装着感やバッテリー駆動時間といった課題は依然として残ります。

重量感のあるメタクエストを長時間装着し続けることは、首や顔への負担となり、快適な作業環境とは言い難いでしょう。

ただし、解像度に関しては、メタクエスト単体で処理を行う場合と比較して、ブラウザなどの処理やスーパーサンプリング処理をPC側が負担するため、仮想ディスプレイの解像度を大幅に向上させることが可能です。

メタクエスト単体のモニター画面より、PC画面をキャストした画面の方がきれいでちらつかないですね。

目への負担がかなり軽減します。

今のPC作業に飽きた時には、

メタクエストを装着してVR内で作業することは、とても良い気分転換になります。

結果:完全にPCモニターとして使うのは難しい

結果的に、PCモニターをメタクエストに完全に置き換えることは、現時点では難しいですが、短時間の作業であれば快適なPC作業が行えます。

特に、気分転換には最適です。

メタクエストは、プロジェクターの代わりになる?

家庭用プロジェクターは、壁やスクリーンに大きな映像を投影でき、小さな映画館のような気分を味わえます。

一人での映画鑑賞であれば、メタクエストでは映画館そのものを再現できるほどの没入感と臨場感を与えてくれます。

メタクエスト所有の友人と遠隔地から同時に同じ映画を鑑賞するといった、従来にはない共有視聴も可能です。

「解像度」の問題はない

映画館のスクリーンのように、遠方から眺める映像は、細かな部分までクッキリと映し出す必要がないため、メタクエストの解像度でも十分に楽しむことができます。

「装着感」の問題も軽減

また、動画を見るだけなら、姿勢に気をつけることなく、リクライニング姿勢で、あるいは寝転がった姿勢でも視聴ができるので、ヘッドセットの装着による負担がかなり軽減できます。

寝転がっても大丈夫

メタクエストの「アプリを寝ながら使用」機能を使えば、仰向けや横向きなど、どんな姿勢でも、まるで座ってスクリーンを見ているかのように視点を調整できます。 これにより、ベッドの上でも快適に映画を楽しむことができます。

寝転がっていても視点はこの通り

どんな姿勢でも、画面を正面に持ってこれるので、長時間の装着が苦手な私でも2時間の映画を比較的に楽に視聴しています。

Amazonのプライム・ビデオなどは、常にメタクエストの映画館で視聴しています。

結果:プロジェクター以上に楽しめる

まとめ

ペンギン
ペンギン

メタクエストを購入することで、PCやスマホがなくても、ネットサーフィン作業が快適に行える。

いいえ、快適には行えません。特に文字入力が辛いです。

ペンギン
ペンギン

メタクエストを購入することで、PCモニターが必要なくなる。

いいえ、短時間の作業ならメタクエストをPCモニターの代わりに使えますが、長時間作業には向いていません。

解像度が高く大きな画面のモニターを使う方が、遥かに快適ですので、完全なPCモニターの代わりにはなりません。

ペンギン
ペンギン

メタクエストを購入することで、プロジェクターは必要ない。

はい、メタクエスト1台に対して一人でしか見れないと言うことを許容するのであれば、十分にプロジェクターの代わりになります。

メタクエストのVR映画館での動画視聴は、プロジェクターよりも、本当の映画館にいるような没入感が味わえます。

おわりに

メタクエストを購入して、最初のホーム画面に複数のディスプレイを空中に並べると、まるでSF映画のような未来の作業環境が目の前に広がり、ワクワクが止まりません。

パススルー機能を使って、自分の部屋に巨大なディスプレイが複数浮かんでいるような体験は、まさに近未来を感じます。

最初は楽しいホーム画面

とはいえ、実際にこのホーム画面上で作業を行う人は少ないかもしれません。

メタクエストで満足できることは、没入感あふれるVRゲームや、大画面で楽しめるVR動画、そして自分のアバターで交流できるVRChatなど、多彩なエンターテイメント体験なのですね。仕事での普段使いには、まだまだ課題が多いなと感じています。

「Meta Quest 3」の廉価版モデルとして、「Meta Quest 3S」が販売されています。

レンズ部のみ旧機種「Meta Quest 2」と同等のものを採用することで価格を抑えつつ、その他の性能は「Meta Quest 3」とほぼ同等です。

そのため、レンズを通して見える手元の文字の鮮明さに若干の差が生じますが、VR体験全体としては、両モデルでほぼ同等の使用感が得られます。

メタクエスト購入時には、3,000円分のストアポイント付与をお忘れなく!

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